オワッテルマンがRE-HUNTEDを立ち上げ、群馬・桐生で古着屋をやる理由 - RE-HUNTED

オワッテルマンがRE-HUNTEDを立ち上げ、群馬・桐生で古着屋をやる理由

オワさんことowatterumanが、株式会社Re Huntedという法人を立ち上げた理由、古着を通して実現したい世界について、インタビュー形式で紹介いたします。

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なぜ桐生に古着の実店舗を作ろうと思ったのですか?


桐生に注目したのは、前職であるIT企業の仕事で訪れたのがキッカケです。
隣の市に事業所があったのですが、ホテルがないから桐生の駅前に泊まってました。
そのとき駅前を歩いてみると「古着屋、結構あるじゃん」みたいな。実際に周辺のお店で何回か買い物したんです。


スタッフのしゅーへい君は桐生が地元だから、彼が親しんだ場所にもいろいろ行く機会ができて。有名どころでは中華料理 万里とかね。
しかも話を聞いてくと、90年代頃の桐生は「古着の街」としてめちゃくちゃ盛り上がってて、服飾や繊維の産業を地域で育ててきた歴史もある。
それで段々、「いい街だな」「ポテンシャルあるな」みたいな感じになっていきました。


古着屋の構想自体は、正直言うと都心エリアで物件を探していたのですが、しっくり来る物件になかなか出会えずにいたんです。
で、「いったん都心を諦めて、郊外でやろう」と切り替えた時、真っ先に思い浮かんだのが桐生だったんですよね。
「あのシャッター商店街をもう一度盛り上げることができたら最高だな」みたいな。


俺も一応、古着界隈ではインフルエンサーだったりするので、結構イキった動画を発信したんですね。
「桐生のシャッター商店街で古着屋やるよ?」みたいな。そしたら思いのほかみんな、「キター!!」みたいになってくれて。
こんなに応援してくれるんだったら、もう中途半端なことできねえな、みたいな。腹括ったモードになって、今は本気でここにコミットしてる感じです。

 

 

古着を通して、桐生の街をどう変えていきたいですか?

 


桐生はお祭りがあるとめちゃくちゃ人集まってくるし、やっぱり会う人みんな「90年代はここら辺、古着屋だらけだった」と言うんですね。
きっと特定の一店舗だけに来るというより、古着の街にみんなが集まるみたいな場所だったと思うんですよ。
俺自身もそういう街が好きだから、「古着好きの人たちが買い回れるようなエリア」にもう一度していきたいですね。


小さい「祭り」を繰り返せば、わかってくれる人たち、応援してくれる人たちが集まってくるんじゃないかなと。
桐生の人が集まれるのはもちろん、近隣や都心からも人が来てくれるような、来たいと思ってもらえる場所を作りたい。


古着インフルエンサーとしてのパワーをここで活かすことができたら、俺自身含めて、みんなが一番ハッピーなんじゃないかなと思ったんです。
 


 

実際、5月にお店を開いて、桐生のみなさんから歓迎の声をたくさんもらってますよね


色んな方から差し入れもしょっちゅういただくし、向かいのメガドンキさんとかもお客さん駐車場の利用をOKしてくれたり。
ここにいると、地元のみなさんの応援や熱を日々感じますよ。


自分の店舗で10枚売れるのももちろんいいけど、エリアで1000枚売れた方がもっといいし、
owatterumanの発信力で「買い回りの街」が本当に作れるとしたらインフルエンサー冥利に尽きますよね。


「買いまわりができる街」として考えたとき、古着の店だけじゃなくて、休憩できる場所とかも必要だし、お昼ご飯・夜ご飯とか、それまでセットで必要ですよね。
実際、桐生にはいいところいっぱいありますから。そういう観点でも色々紹介していきたいですね。
 


ちなみに桐生の人はお洒落ですか?


めっちゃお洒落。おじさんたち含め、びっくりするようなお洒落な人、いっぱいいますよ。
やっぱ有名なデザイナーもいっぱい輩出してる街だけある。UNDERCOVERとかね。
スカジャンはスカジャンで、横振り刺繍っていう伝統技法の職人さんがいたり。


そういう歴史や伝統ある街なんだけど、いまや誰もそれを知らないみたいなんで。
地元の人でさえ、「え、そうだったんですか?」みたいな。桐生で育ったしゅーへいくんも知らなかった。スカジャンここで作ってたこと。
「横須賀発祥だからスカジャン」になっちゃったけど、製造を担っていたのは桐生だから、実は「桐生ジャン」でもあるわけ。


「RE-HUNTED」という社名には「価値あるものを掘り返す」というコンセプトが込められてます。
古着の楽しみ方はヴィンテージだけじゃないし。俺たちが育ったあの時の古着も掘り返したいし、街自体が持つポテンシャルみたいなものも掘り返したいですね。
 


桐生は織物の街ですもんね


奈良時代、「西の西陣(京都)、東の桐生」と言われるほど、日本有数の織物産地でした。
桐生や伊勢崎は、時代が下ると織物から繊維の街になっていきます。
世界遺産の「富岡製糸場」とかもそのひとつだし、前橋の両毛線は生糸や織物を運んでいた商業鉄道です。


諸説あるようだけど、戦後生まれたスカジャンの刺しゅう工場も桐生と足利のあたりに点在してたと聞いています。
わざわざ横須賀から桐生までジャンパー運んで、依頼して、またそれを持って帰るみたいな行商もいたらしいし。


だけど知らないですよね? 街にはこれだけの歴史的背景や伝統文化があるのに。
その資源を活かさないのは、シンプルにもったいないと思ってます。
 


古着のYouTuberとして始めたきっかけというのは?


いやもう、単純にすごい好きだったんですよ。ただYouTubeのなかで古着が盛り上がり始めたのはいいんだけど、発信される情報が俺的には偏ってるなと感じたの。どんどん難しくなっていくからアメカジとか。俺もガチンコのヴィンテージおじさんだし、それはそれで楽しいんだけどさ。だけどそれだけじゃないよねみたいな。

みんながヴィンテージ、ヴィンテージと言う状況になってて。でもいま初心者の人たちにとって、俺たちが学生時代の頃培ったなんか古着の楽しみ方みたいなのを飛び越えて、いきなりそこ行くのは普通じゃないよねと思って。ベテラン勢はもっと「文化の入口」を育てないと

そういう思いで情報発信し始めたのがYouTubeのキッカケだね。当時は初心者向けの情報発信とかほとんどなくて、そもそもアメカジをロジカルにとかさ、アイテムが持つ背景をファッションに落とすみたいな遊び方、なんて結構珍しかった。だから最初はまあ叩かれてる。たくさん叩かれてる。

YouTubeでの解説は、あくまでもネット上でのやりとりだけど、文化のあるところでさ、オフラインでお店をやるとさ、もっと深く見えてくるものがある。自分の店じゃなくて、古着市場の縮図みたいにも見えちゃうんですよね。


今、ヴィンテージとか全部海外流れちゃう。で、流れちゃった先の海外で、富豪たちがリサイクルショップ持ってきます?って言っても持っていかないじゃん。そうするとみんなヴィンテージ古着が枯渇してるから、そこばかり追求しても楽しみや文化の裾野は広がらない。

だからこそ、もっと国内でイージーな古着ファッションを広めていきたいな、ぐらいの視点では思っています。

 


若い人たちも結構来てくれますよね。


すこし前に第二次ヴィンテージブームがあって、ファッションの許容度がみんな広がったんです。古着をうまく組み合わせてるとかっこいいみたいな。そこで若い子もいっぱい参入してきた。これを一過性のブームで終わらせるのはもったいないと思ってて。

せっかく一歩古着に対して踏み出したんだったら、もっと面白さを発信して、一からハマっていけるような仕組みを古着ベテラン勢がそろそろ目線下げてするべきだと思うんですよね。

だから、お店の価格にもそれ反映してるし、キャラものとか、1000〜2000円から揃えてます。仕入値は上がってますよ。でも「楽しい場所ここにあるよー!」って誰かが旗振んないと来ないところなんですよ。それを作りたいんですよね。